ECCOが生きた学習をもたらし、歴史研究に新たな次元を与えているリーズ大学の事例

print this page

ジョン・チャーター先生(リーズ大学)

ECCOが生きた学習をもたらし、歴史研究に新たな次元を与えているリーズ大学の事例

(Eighteenth Century Collections Online brings learning to life and new dimension to history at Leeds University)

「ECCOとは何か」

最初にリリースされたとき、センゲージラーニングのEighteenth Century Collections Online(ECCO)は、これまでの学術的なデジタル化プロジェクトの中でも最も壮大なものでした。以来8年が経過し、Part 2もリリースされた現在、ECCOは18世紀の印刷物のオンライン図書館としては世界最大規模のものです。英語圏諸国と英国の植民地統治の下に置かれた国々で1701年から1800年までのあいだに刊行された18万以上のタイトルと異版(合計約20万巻)が、ECCOに搭載されています。ECCOに搭載された文献は、大多数が英語で書かれたものですが、オランダ語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、ラテン語、スペイン語、ウェールズ語の文献も含まれています。総ページ数3,300万ページをフルテキスト検索することにより、利用者は直接、原本を刊行時のイメージ通りに眼にすることができます。ECCOは英語文献簡略書名目録(English Short-Title Catalogue)の目録レコードを基に制作されました。

「ECCOが教育と学習に与えている大きな影響」

「センゲージラーニングのECCOは豪華な料理のようなもの、あるいはお菓子の家に迷い込んだグリム童話のヘンゼルとグレーテルのようなものです。ただし、お菓子を食べるのを止める魔女はここにはいませんが。」

と言うのは、リーズ大学のジョン・チャーター先生です。3万5千人の学生がいつでもどこでもアクセスできるリーズ大学では、ECCOは、学部の垣根を超えて教育と学習に大きな影響を与えています。特に、歴史学部の講師、学部学生、大学院生へ与えている影響には大きなものがあります。

私の学生たちにとって教育を受けるという経験がECCOによって豊かになったことは、極めて興味深いことです。一年次に学生たちが『英国旅行記』(ダニエル・デフォーがイギリス各地を訪問した経験を基に書かれたノンフィクション)を学習し、ECCO収録の一次資料にアクセスするとき、彼らがデフォーの剽窃行為を自分で発見するのは素晴らしいことです。学生たちは、ECCOを使うことによって、文献のあいだの間テクスト性(Intertextuality)あるいは、正式ではない引用のプロセスを一つの文献から別の文献へと辿ることができるのです。」

「3年次に研究論文を用意するとき、学生はECCOを集中的に活用し、ECCO以前には考えられなかったような大掛かりな検索を実行することができるようになります。大学院生になると、さらに一つレベルが上がり、瞬時にアクセスできるようになる資料の広がりには驚くべきものがあります。教員スタッフと同じように、ECCOを使いこなし、議論の証拠となるものを引き出し、二次資料を批判的に検討することができます。この点は端的に以前なら不可能なことでした。ECCOを使うことによって、大学院生は歴史の意味を以前よりはるかによく理解することができるようになるのです。

「現在の世代の学生は、図書館に行く前にパソコンに向かう傾向があります。ですからECCOのようなデータベースはこのような学生にとって一層価値を持つということになります。」

「ECCOは限界を克服する」

「ECCOの登場以前は、一次資料を調べるのを怠らない学生がいれば、英国の研究図書館のトップ10の一つである本学図書館の書庫に入って気の滅入るような作業をしなければなりませんでした。大量のマイクロフィッシュを検索しなければなりませんでしたし、そのマイクロフィッシュ自体、技術的には問題が多いものです。それをやっても、アクセス出来たのは一次資料のたかだか20%に過ぎないというありさまでした。私がオックスフォード大学の学生だったとき、探している資料をこの目で見て、外国の図書館に保存されている一次資料を有料で複製するためには、国中を歩いて回らなければなりませんでした。来る日も来る日も雑誌、目録に眼を通しては、有益な情報を見つけ出し、それが次の発見の旅に導くといいう作業の繰り返しで、大変に時間を費やしていました。」

「ECCOは新しい道を拓く」

ECCOとそのパワフルな検索機能は、学生や教員が以前には考えられなかったような研究テーマを発見するための新しい道を拓いてくれます。

「たとえば、この前ある学生が、エリート階層の女性とその恋愛に関するパンフレットと刑事事件の資料を丹念に読み解くことによって、18世紀の性的習慣に関する研究を発表しました。興味深いことに、既婚女性が姦通を行なった場合、夫は相手の男を財産権の侵害によって訴えることができたことをこの学生は明らかにしました。」

「香水の歴史についての研究を発表した学生もいます。商売用の名刺(社会集団のあいだで交換されていた訪問者カードに近い小型のカードで、商売する人たちが取引相手や顧客になりそうな相手に渡していたもの)を読むことによって、不快な臭いをシャットするために使われた花束から、身体に直接つける香水までの進化を辿ることができたのです。この種の情報を学生がデータベースを使わないで探すとすれば、沢山の図書館を訪問しなければならなかったでしょう。それこそ、乾草の中から一本の針を探すようなものだったでしょう。」

「ECCOから得られる成果」

毎年、私の学生の少なくとも10%はECCOを使って修士論文を書きあげ、その修士論文でトップクラスの成績を収めます。

「ECCOのパワフルな検索機能」

チャーター先生は最後に言いました。

「ECCOの主要な特徴であるパワフルな検索機能が意味するのは、どんなものであれトピックについての理解を大きく変えてしまうような資料に学生が初めてアクセスするということなのです。」

ジョン・チャーター先生のプロフィールは以下のサイトを参照ください。
http://www.leeds.ac.uk/arts/people/20030/faculty_of_arts/person/718/john_chartres

本インタビューの原文は以下を参照ください。
http://gale.cengage.co.uk/case-studies/ecco-case-study.aspx

 

短縮URLを共有する:

*短縮URL[たんしゅくユーアールエル]

とは、長い文字列のURLを短くしたものである。リダイレクトを利用して本来の長いURLに接続する。 例えば、 http://ja.wikipedia.org/wiki/短縮URL のページは、Google URL Shortenerを利用した場合、 http://goo.gl/OCZXl と短縮できる。また「p.tl」ならば、さらに短縮され http://p.tl/aIAn となる。

*Wikipedia


Top