ゴールドスミス、クレスと並び称されるセリグマン・コレクション

2012年12月5日
物語カテゴリ: MOMW Stories
社会科学の文献に関心がある人なら、セリグマンという名前を一度でも聞いたことがあるでしょう。セリグマンの百科事典として知られる社会科学事典(Encyclopedia of the Social Sciences)を編纂した人です。1930年代に刊行されたこの事典は、当時最先端の社会科学の知を広く世に知らしめたばかりでなく、その後の社会科学事典の編纂にも大きな影響を与えました。
エドウィン・セリグマン(1861-1939)は租税学や経済学史で大きな業績を残した経済学者です。コロンビア大学に在籍し、長く教鞭を取りました。アメリカ経済学会の創設に関わり、学会の会長も務めています。研究者、教育者だけでなく、政府の税制改革にも関わった実務の人でもありました。セリグマンは、大恐慌以前のアメリカを代表する経済学者です。
セリグマンは経済学文献の蒐集にも情熱を注ぎました。銀行の創業者である父親の残した遺産が文献蒐集の資金源だったと言われています。セリグマンが蒐集した文献は3万数千点に上ります。経済学者ケインズは、セリグマン・コレクションをゴールドスミス文庫、クレス文庫と並べ、経済学の三大コレクションに数えています。
MOMW-2はセリグマン・コレクションに含まれる文献の中で、ゴールドスミス文庫とクレス文庫がカバーしていない19世紀の後半から20世紀の初頭の時代の文献を核としています。
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